今年、令和五年は初代福岡藩主・黒田長政の没後四百年という節目の年にあたる。
長政は天下一の軍師と謳われた黒田官兵衛の嫡男で信長、秀吉、家康と戦国三英傑に仕えた戦国時代きっての勇猛な武将と言われる。その生涯は波乱万丈で、幼少期は信長の人質として生命の危機に瀕し、秀吉の時代には朝鮮出兵、関ヶ原の合戦では東軍方につき徳川の勝利に大いに貢献した。その功績に筑前国五十二万石を与えられ、一六〇六年に福岡城を築城、初代藩主となった長政は、数々の産業を奨励し、博多人形、博多織、高取焼など現在に至るまでの名産品の発展に寄与した。
没後四百年という節目に、長政公の忠義を尽くした生き様に焦点を当て、これから四百年先までもここ福岡・博多が更に発展し安らかで豊かな町となるよう祈念したい。