度胸千両散如花(どきょうせんりょうちるははなのごとし)
白水 英章
意味 覚悟を決め、事に臨む様には、まるで散る前の花のような美しさがある。
平安時代の大盗賊として名を残す熊坂長範(くまさかちょうはん)は、六尺八寸の長刀を振るう豪傑で
七歳にして初めての盗みを働いて以来、一度も不覚を取ることのなかったと言われている伝説上の人物です。数百人の盗賊を束ね、数多くの盗みを働く反面、貧しい人々に盗んだ金品を分け与える「義賊」としても語り継がれています。
晩年、牛若丸(後の源義経)の荷を狙って襲撃を企てますが、事前に察知してた牛若丸に返り討ちに遭い、最後は真っ向から二つに打ち割られ、成敗されていく中、旗色が不利であっても決して退かず、勇壮に牛若丸に挑み、堂々と渡り合った末に散った長範の男気は盗賊といえど天晴れであり、現代社会にも通じるその心意気を、勇壮な舁山人形で表現しています。
総務:坪井 治