一喝百雷如(いっかつひゃくらいのごとし)
溝口 堂央
中国禅宗の初祖として尊仰されている菩提達磨がインドから初めて中国の地を踏んだ時、師の名声を聞き及んだ梁の武帝が面会を切望した。武帝は多くの寺院を建立し沢山の僧侶を庇護していた。
武帝は会うとこのことを話し『私にはどれほどの功徳があるのだろうか?』といかにも鼻高々に問うた。その問答が『亭問うて曰く朕即位して巳来。寺を造り経を写し僧を度すこと、あげて記す可からず。(数えきれないほど)何の功徳有や』『師曰く無功徳と百雷の如く一喝した。そして武帝の心を喝破氏し戒めたのである。
この人形は私の先代の師匠である、中村衍涯氏の代表作である。
『喝』を舁山笠人形として製作致しました。
総務:井上 貴博